今日は日銀短観の発表でしたか。

 

 

一応…

 

私、元金融機関勤務です。

 

 

少しばかりですが、市場運用部門で仕事をしたことがあって

 

 

日銀短観と聞くと、ちょっと懐かしい気分になります。

 

 

 

マーケットの世界では、日銀短観の発表って結構な一大イベントなんですね。

 

では、ここで

 

元・証券アナリスト植田の経済講座(!?)です。

 

 

日銀短観とは

 

 

簡単に言えば、日本銀行が企業に対して行うアンケートです。

 

これがまた、細かく読んでいくと様々なアンケート項目があるんですけど

 

注目は一つの指標に集中しています。

 

 

「大企業製造業の業況判断DI」というヤツですね。

 

DIは「ディーアイ」と読んでもいいんですが
私はちょっとカッコつけて「ディフュージョン・インデックス」と読んでました(笑)。

 

 

カタカナで言うと難しそうな言葉ですが、中身はめっちゃ簡単。

 

 

業況が「良い」と答えた会社の数 マイナス 「悪い」と答えた会社の数
ちなみに選択肢には「良い」「悪い」の他に「さほど良くない」というのもあります。

 

 

それを、全体を100とした場合で数値化したものです。

 

 

この数値が、今回がマイナス48だった、という訳です。
ちなみに前回がマイナス58だったんで、「改善」したことになっている訳ですね。

 

 

この数字って…

 

「悪っ。」

 

ってカンジですね。
改めて見ると。

 

製造業はタイヘンな状況が続いているようです。

 

 

で、各種のアンケート項目の中で何故「大企業製造業」だけが注目されるか、というと

 

 

株式相場におけるウエートが大企業製造業が大きい

 

大企業製造業が景気サイクルの影響を受けやすい

 

 

と言った理由でしょうね。

 

やはりマーケットですから、株式相場を占う数字が注目されます。
ですから、零細企業や地方経済なんぞは殆ど実感するものとは違ってたりします。

 

そして、アンケートの集計が直近のもので速報性が強いのが注目の理由です。
逆にGDPの発表なんて、かなり前の経済状況の結果でしかないですから。

 

 

ところで、日銀短観は朝8時50分に発表されます。

 

市場運用部門では相場の動きとともにニュース速報みたいなの情報端末で眺めてますもんで、発表の時間が近づくと今か今かと画面を食い入って見ています。

 

 

で、発表されるや否や

 

 

「日銀短観、マイナス48です!!」

 

 

みたいに大声で叫ぶのが下っ端の私の仕事でした。

 

 

 

そんな思い出の日銀短観です。