安楽、松井、そして森友哉
今日の甲子園では、済美の安楽という注目の2年生ピッチャーが登場しました。
チラッとだけワンセグで安楽のピッチングを見ましたが
これは…
文句なしに
速い!
最速157キロというだけあって、常時140キロ台の後半が出ています。
ただ、今日も苦戦したように球速だけでは勝てません。
阪神の藤浪がすごいのは、そこなんです。
速いだけでなくストレートそのものの質、決め球となる変化球、四球で崩れないコントロールなどをハイレベルでバランスされている投手が勝てるんです。
安楽はその点、まだまだ成長途上です。
来年どこまで伸びるのか、はたまた伸び悩んでしまうのか・・・来年ますます注目です。
同じように昨年の夏、2年生ながら大活躍して注目を浴びた投手がいます。
桐光学園の松井祐樹。
昨年夏の甲子園で、22三振を記録した左投手です。
スライダーは即プロで通用すると言われ、左であることから評価にプレミアが付いて今年のドラフトで1位競合確実と言われています。
しかし、松井のスライダーを見て私の頭に浮かぶのが
阪神の岩田。
実は、岩田のスライダーの切れ味は知る人ぞ知るキレ味です。
大きな変化で鋭く曲がるあのボール…、まさに松井祐樹のスライダーに似ている。
しかし、その岩田が余り勝てないのがプロ野球の世界。
コントロールがやや悪く、四球から崩れることも多い。
私の印象では、松井祐樹は藤浪ほど勝てる投手だとは思わない。
松井一人の問題ではないが、センバツに続き今年の夏も甲子園出場を逃している結果も物語っている。
もちろん、素材としてドラフト1位級であることは疑いないのですけど
敢えて岩田がいるのに松井を獲るよりも、もっと指名すべき選手がいるんじゃないか、という事なんです。
そう
森友哉(大阪桐蔭)。
昨年、春夏連覇した藤浪の相棒でもあったキャッチャーです。
藤浪のことは別として、あのバッティングです。
大阪桐蔭の監督は「捉える力は中村剛也、中田翔以上」とおっしゃられています(阪神の西田の名前は出ませんでしたが)。
体が小さいことだけがマイナス評価なのですが
藤井彰だって小さくても阪神の正捕手です。
内外野に転向する手もあるでしょう。
投手は結局、毎年獲るチャンスがあるんです。
昨年のドラフトからも藤浪や大谷、菅野といったドラフトの目玉以外でも
ヤクルトのライアン小川、楽天の則本、DeNAの三嶋といったドラフト2位の投手がバンバン一軍で勝っています。
一方、野手は・・・?
阪神の若手野手で打撃に期待したい選手と言えば
隼太、森田、一二三、中谷(かなり伸び悩んでいますが)、西田、そして北條といったところでしょうか。
以前ほど小兵ばかりの指名ではないものの、まだまだ彼らも一軍に名前を連ねる選手にはなっていない状況です。
まして、捕手となると
藤井、日高、今成(外野手になってしまってますが)と移籍選手ばかり。
続く生え抜きは小宮山、清水、岡崎、橋本、小豆畑、原口(故障のため育成)・・・
今は清水がチャンスをもらっていますが、いずれも期待の選手として名前を挙げることができない陣容です。
このクラスのキャッチャーを獲れる機会というのは、それこそ数年に一度かも知れません。
森友哉がどこまで行ける選手かは、未知数です。
しかし甲子園のスターにして、あの藤浪とバッテリーを組んでいたという話題性も十二分。
話題性がある、というのは出場機会などのチャンスを与えられやすいという事にもなりますから
選手育成にとってもプラスに働きます。
私なら、ドラフト1位は森で決まりです。
投手は2位で大学生を狙えばいいんです。
今年のドラフトも
藤浪を引き当てた昨年の再現に期待しています!