日本銀行について語る
「デフレ」ですか…。
なんか、懐かしい響きのするお言葉。
元・金融マーケット担当だったころ、いつも耳にしていましたね。
「デフレ」となると金融マーケットの世界では日本銀行の金融政策が注目されることになります。
「デフレ」対策は日銀の仕事だ、みたいな話が沸き起こります。
今日、金融政策決定会合あったんですね。
今…オーバーナイト0.1%ですか。
まだ、ありますやん。
私がやってたときなんてオーバーナイトどころか
「量的緩和」政策でしたもん。
結果、0.001%とか行ってましたよね。
結局のところ、金融政策については大した効果も感じられないまま
日本経済は色んな後押しもあって景気回復に転じましたが。
中学の公民で、日本銀行の役割って習いましたよね?
ちょっと実務に近いところに触れた私なりのご説明をさせていただきましょう。
政府の国庫金取扱
銀行間の決済
これらは、つまり事務です。
キッチリやってくれたらいいだけのことです。
銀行が日銀からおカネを借りる、なんて習いましたか?
実際は、そんなの殆どないんですよ。大した仕事はしていません。
それより、日銀が銀行の業務や経営の状況等をチェックに入る「考査」なるものがあります。銀行にとっては、これは大変です。資料づくりに忙殺されます。
「日銀短観」、これは重要ですね。
民間企業に大々的なアンケート調査をするんです。
これが、結構マーケットでは貴重な情報として捉えられます。
そんなこんなの業務の中で
なんちゅうても最も大事なキモの業務が
金融政策、すなわち金利の誘導。
マーケット・オペレーション、すなわち「金融市場操作」を行うことによって金利を誘導します。その実際に誘導されるのが「無担保コール翌日物」、通称「オーバーナイト」金利です。
翌日物、すなわち1日の金利を誘導することによって、中長期の金利がマーケットの中で形成されていくのですね。
公定歩合というものもありますが、これは最早格好だけのものです。
っと、今や公定歩合とも呼ばなくなっているんですね。
ともあれ
金利誘導は経済をコントロールする一つの重要なファクターです。
だったのですが
今や、その重要性が薄まったもんですね…。
金利なんて、低いのが当たり前の世界になってしまいました。
直近の景気回復局面でもオーバーナイト金利は0.5%までしか上がりませんでした。
一体、どれだけの景気になったら1%とかになるんでしょうね。
結果として金融政策が実体経済に及ぼす影響は、極めて限定的なものになってしまっているという状況です(って、私ごときが断言しちゃイカンかな)。
デフレ対策も
まあ、殆ど機能しませんでしょうな。
これが今の日銀の状況ですね。
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