阪神ドラフト列伝と鳥谷敬

 

私が阪神タイガースのコアなファンであることは時折ブログでも書いています。

 

敢えてクライマックスシリーズについては触れません。
ただただ暗黒時代を振り返れば、何と良い時代になったことかと感じます。

 

 

あまりにも弱かった暗黒時代。
ここからは振り返りながらいつもと違う文体で書きます。

 

*****

 

85年優勝時のスター選手が次々に離脱し、また輝きを失う中で俺はドラフト新入団選手に期待をかけていた。

 

他球団ではドラフトで入団した選手が次々大活躍する。
西崎、阿波野、野茂、佐々岡、佐々木、古田・・・。

 

しまいに俺は高校、大学、社会人の野球までウォッチするドラフトマニアになってしまった。高校のときは学校を宣言して休んでドラフトを見守った。

 

しかし阪神は・・・。
ドラフトの目玉、といった選手が取れた試しがない。

 

野田、葛西、湯舟といったハズレ1位の即戦力投手たちはそれなりに頑張るのだが、スター選手とまでは行かない。

 

そして導入された逆指名制度(以降、自由枠→希望枠)。

 

上原(巨)も二岡(巨)も欲しかった。
和田(ソ)も木佐貫(巨)も良い選手なのは誰でも知っていた。
井口(元ソ)は東都のスター。
高橋由(巨)なんて六大学のホームラン記録保持者だ。

 

どの球団も欲しかったドラフトの目玉たちである。

 

しかし、ドラフトの目玉は巨人とダイエー(→ソフトバンク)にしか行かない時代が続いた。ドラフト1位級を平気で二人かっさらわれたりしたのだ。

 

 

阪神は、というと藪、今岡、安藤、太陽、舩木が有力候補だったくらいで目玉とは全く縁がない。失望のドラフトが続いた。

 

 

なぜだ?
なぜ特定の球団だけがドラフトの目玉を獲得するのか?

 

こっちは万年最下位なんや、たまにはええ選手くれよ!!

 

ドラフトの事情も知らん奴がテレビなんかで
「ダイエーは若いピッチャーがいいですからね!」などとほざく。

 

おいおい、和田と新垣と杉内のドラフトの経緯知ってんのかい!
そんだけ取れたら、そらピッチャーええやろ!

 

などと俺は心で叫んでいた。

 

 

しかし

 

 

星野監督誕生とともに阪神のドラフトに光が差したのだ。

 

 

そして2003年、阪神が優勝した年のドラフトの目玉こそが―

 

 

六大学の三冠王を獲得し、しかもポジションはショート。
そう、早稲田大学の鳥谷敬である。

 

どこの球団も打てるショートが欲しい。
様々な球団が自由枠での争奪戦を繰り広げる報道、噂が流れる中俺も祈るような思いで経過を見守ってた。

 

 

そして阪神が優勝を決める直前、確か9月の10日すぎだったと記憶している。
優勝目前のフィーバーに沸くスポーツ紙の4面くらいに小さな記事が載っていた。

 

「鳥谷、阪神へ」

 

歴史的なニュースであった。

 

 

東京出身の東京育ち。
その直後に誕生する岡田新監督の後輩だから、などと取ってつけたような理由は考えにくい。
その2年前のドラフトで早稲田のキャッチャーで東という選手を獲得していたことを知るファンは少ないだろう。大学では目だった成績を残していない東捕手の獲得がどこまで影響したのか。

 

 

いずれにせよ、ドラフトの目玉が阪神に入団した。

 

はっきり言って、当の岡田彰信を6球団競合の上獲得して以来であろう。

 

 

鳥谷という選手を見るとき、常に私はその経緯が頭から離れない。

 

クールな性格もあって阪神ファンからは厳しい意見も聞かれる選手だ。入団後の成績は伸び悩んでいるとも言われる。
阪神を選んだ鳥谷本人の今の思いはわからない。正直、鳥谷はFAで関東の球団に移籍するのかもしれない。

 

 

しかし、俺は鳥谷敬をずっと応援したい。
ありがとう、阪神を選んでくれて。

 

 

 

そして現在ドラフトから希望枠が撤廃され、入札抽選になっている。
来月の大学・社会人ドラフトの一巡目も間違いなくクジ勝負だ。

 

ドラフトの目玉の行方は―
もう過去のような悔しい思いをすることはないだろう。

 

後はクジ運を願うばかりである。