外構エクステリア業界について⑤

このシリーズも5回目となってまいりましたが

このタイトルとしては今回が最終回となります。


さて、この外構エクステリア業界。
厳密にいうと「戸建て住宅の外構エクステリア業界」という位置づけになります。

その他、公共建築や商業施設などの外構工事については、私たちはあまり手掛けることがありません。ハイツ等は時折手がけますが。

公共建築や商業施設の外構工事は、そもそも設計そのものは建築本体と併せて設計事務所さん等によってなされます。そして工事は土木屋さんとか土建屋さんと呼ばれる業種の方がされることが多いです。


戸建て住宅の外構工事は、土木屋さんとか土建屋さんという業種の方はあまりされません。

その理由は

・設計、すなわちCAD図面等を用いて提案することができない。
・施主様との打ち合わせ等は普段あまりしていない。

などが挙げられます。

戸建て住宅の外構エクステリアという分野は、専用CADやエクステリア商材が独自の発展をしたことによって、専門性が上がってきたのです。一方で元請さんである住宅会社さんは外構エクステリアについては住宅本体と切り離していく傾向を強めてきました。


結果、戸建て住宅の外構エクステリアの業界、会社は独自に発展することになっていったのですね。


インターネット上で情報が飛び交う現在、お施主様も外構エクステリアの情報もしっかりと得られる傾向が強くなってきています。そうすると、ますます専門性を高めた業者でないとお施主様のご要望にお応えすることができなくなっているのです。


そして、この業界の決定的な傾向として

会社規模が小さい

ことが挙げられます。

全国規模の大手、という会社はほとんど存在しません。

ハウスメーカーの外構子会社は全国にありますが、それらは親会社の仕事がほとんどです。
ネットショップで全国展開している会社がありますが、それはネットと電話で受け付けるだけでフランチャイズで地域の業者が動いているだけです。


実際、業界で動いている外構エクステリアの会社の規模の多くは

営業は事実上社長一人であったり、番頭さんと呼ばれる人が一人いるのみであったり、またそれが社長の息子や親族であったりする会社さんが多くを占めるのですね。

家族経営、またはそれに毛が生えた程度、と申しますか

小規模の会社がほとんどであるのが実情です。



なので…

営業、またエクステリアプランナーといった職種を募集する会社は
極めて少ないのです。


すごくやりがいのある仕事であるのにも関わらず

ここが残念なことになっているわけです。