零細企業より新社会人へ

 

3月31日。

 

明日から4月ですが
新社会人の多くの人は翌2日が入社式の人も多いでしょう。

 

入社に至るまで就職活動に色んな苦労もあったと思いますが
とにかく最低でも3年は勤めてほしいものです。

 

田舎の零細企業を経営している一社長が申し上げても戯言にしかなりませんが
ますます激化する就職活動について書かせてもらいましょうか…。

 

 

日本における「就職」という制度は「新卒絶対主義」的なものになっています。

 

私は大学を出てから上場企業に勤めましたが、7年半前に退職しました。
今更その会社に戻りたいなどと思っても、間違っても戻る事は不可能です。

 

40歳になった私が仮に求職者となって(ま、その予定はない訳ですが)
中途で大企業に就職する事は不可能ではないでしょうが、あくまで現場第一線の社員であって出世していくキャリアなどは殆どあり得ない訳です。

 

もちろん公務員になることもできません(期間限定の雇用はあったりするようですが)。

 

 

もはや私にとってそれらの選択肢は既にもうないのです。

 

 

一生を考えた時に、大企業に入社したり公務員になって生涯にわたる安心を得ることは

 

ハッキリ言ってとてつもない価値があります。

 

 

しかし、その席は限られています。
50万人が就職活動するとして、大企業や公務員の席は20万程度なんじゃないでしょうか。

 

しかも、学生が志望しやすい企業となると一部のブランド企業や消費者向のメーカーや小売などに集中するため、そんな企業の倍率はとんでもない事になります。

 

上場企業と言っても名前を知らない会社が幾らでもあるのは新聞の株価欄を見ればすぐにわかります。

 

 

就職活動が「体感」として厳しいのは当然のことだと思います。

 

 

中小に目を向けて…なんて言われますが

 

大企業でもネームバリューはなくとも立派な会社が山ほどありますし
「中堅企業」というカテゴリーでも大きくて素晴らしい会社が幾らでもあるのですね。

 

このクラスの会社なんて、そう簡単に倒産することもないんです。

 

そして「中小企業」、ここまで来ると星の数…じゃないですけど本当に沢山ある。

 

更に我々のような零細企業。
家族経営が一回り大きくなった程度の会社です。

 

大学を出た社会人が皆大企業で働いている訳でも何でもなく、特に地方に行けば中小企業や零細企業で働いている人が殆ど。

 

 

それでも、元気に働いています。

 

やりがい持ってやってます。

 

確かに、大企業のように恵まれた環境ではないでしょう。

 

 

しかし、それを指して「ブラック」って何なん?
ネット上でたまに見かけるこの言葉、私は大嫌いです。

 

 

誰でもできる楽な仕事をして

 

多くの収入が得れて休みも多い…

 

そんな席はあったとしてもトンデモナイ倍率での取り合いです。

 

 

仕事とはそういうものじゃない。

 

人の役に立ってこそ収入をいただけるものなんです。

 

 

人の役にも立っていないのに「ブラック」なんて言葉を出す段階で、就職活動において大きく遅れをとっているんじゃないかと思います。

 

 

大企業を希望するのは当然のことですが
大企業以外も、決して捨てたもんじゃないんです。

 

 

 

 

 

4月から社会人になる人は

 

せっかく正社員として採用してくれた会社への感謝の想いを忘れず、頑張ってほしいものですね。