鳥谷がロッテに入団しました。


先に申しますが私は鳥谷ファンです。

鳥谷の話ならば2時間以上ぶっ続けでできるでしょう(笑)。


実は私は阪神マニアでありながら特定の選手のファンであることは、ほぼありません。

強いて言えば奈良県出身の選手はちょっと応援してますけどね。
今年の育成1位の小野寺暖は奈良の出身ということで、少し気にしています。


その私が鳥谷ファンであるというのには深い理由と経緯があります。

それに関してはもう10年以上前のブログに詳しく書いています。
 
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要するに、鳥谷という選手が阪神に入団してくれた事自体が奇跡だったんです。

鳥谷がプロ入りするドラフトは2003年でした。
そう、星野監督のもと阪神が優勝した年です。

優勝のお祭り騒ぎの中での入団だったという事もあって鳥谷が阪神に入った経緯など気にもしていなかった人が大多数でしょう…。


阪神は星野監督のもと「暗黒時代」を脱して強いチームになりました。

野村監督のときは3年連続最下位だったんです。
暗黒時代当時、ハッキリ言ってファンは離れていました。

甲子園もガラガラでしたよ。

しまいに応援拒否とかもやってましたしね。



その暗黒時代。


ドラフトで新たに入団する選手が他球団ではバリバリ大活躍するんですよ。

暗黒時代だった2000年くらいまでを振り返ると

巨人には高橋由、上原、二岡、高橋尚、阿部…という選手たちが入団して新人の年から大活躍しました。

ダイエーには小久保、井口、松中ら。


名前を挙げた彼らは「逆指名」で入団した選手たちです(後に「自由枠」「希望枠」と名前を変えます)。


この時代、逆指名制度の中でドラフトの目玉がことごとく巨人とダイエーに入団する年が続きました。しかも二人まで逆指名できましたので、同じ年の目玉二人とか持っていかれるんです。


阪神もそれなりに健闘もしていたのですが、ドラフトの目玉選手にはことごとく断られていました。オリックスに入団した田口にはハッキリと阪神拒否をされましたね。


そして2002年のドラフトは松阪世代と形容された松阪と同学年の大学生たちが往路入りする年となり、多くの有力選手がドラフト候補となりました。

その中でも目玉であったのが早稲田大学の和田でした。

和田は東京六大学の奪三振記録保持者で、もちろん阪神も欲しかったのですが結局ダイエー入団。

さらにダイエーは高校時代から注目された九州共立大の新垣も自由獲得枠で確保(高卒時にオリックス指名を拒否していた)。

そして和田に次ぐ目玉とされていた亜細亜大学の木佐貫は巨人。
巨人はさらに東海大学の久保も確保。


阪神は、というと和田、木佐貫らの争奪戦に敗れ

龍谷大の杉山、そして専修大の江草を自由獲得枠で指名するに至りました。

もちろん杉山も江草も悪い選手ではなく、阪神入団後もチームに貢献してくれたことは当然分かっています。


しかし、この時のドラフトにも私は落胆しました。

いや、落胆というか「また、こうなるのか…」という諦めに近い感情であったかも知れません。


目玉選手が巨人とダイエーに獲られる。
もはやドラフトの通例となってしまっていたのです。

不条理さ、不公平感も感じながら毎年のようにドラフトでは悔しい思いの連続だったのです。



そうして迎えた2003年のドラフト。

優勝フィーバーに沸き返るこの年、阪神のドラフトを見守っていた人がどれだけいたのでしょうか。


目玉選手だったのが早稲田大学の鳥谷。

ホームランバッターというほどではないが六大学の三冠王にして、ポジションはショート。

久慈をトレードで出してから阪神のショートは今岡や田中秀太が守っていたものの完全なレギュラーとなりえず、藤本や沖原らをドラフト指名して彼らをとっかえひっかえしている状態でした。


そりゃあ、鳥谷なんて言われるまでもなく欲しいんです。
もちろん全球団が打てるショートは欲しいでしょう。


しかしこの自由枠の時代。


「どうせ…巨人がダイエーなんじゃないの」という思いでドラフト情報、鳥谷情報をウォッチしていました。早稲田大学の1年先輩の和田はダイエーに入団して大活躍していました。


そして9月。


優勝を目前として阪神はフィーバー状態です。


そんな中、スポーツ新聞の4面記事だったと記憶しています。

「鳥谷、阪神へ」



えええっ!?


予想もしていなかったニュースに私はビックリ仰天しました。


ドラフトの目玉が阪神に入るという事自体が私の中で初めてです。
しかも自由枠(逆指名)で。



なぜ、鳥谷が阪神を選んだのか。

この明確な答えは今なお分かりません。



故・星野監督の政治力だったのか。

早稲田の先輩である岡田監督のルートなのか。

それとも…?




いや、理由はどうだっていいんです。


鳥谷は阪神を選んでくれたんです。

私はいっぺんに鳥谷のファンになりました。



長いですね。



阪神でのキャリアを終えた鳥谷の事をもっと書きたかったんですが

また別記事にします(笑)



そういうわけで


ロッテの鳥谷も

応援しています!