義理人情
今日は植木市の日でして
今回もシッカリと仕入れてきたわけなんですが
そんな中のひとコマです。
いわゆる「セリ」で値段と落札者が決まっていくのですが(いわばオークションですな)
参加者が結構顔馴染みだと微妙に気を使うこともあるんですね。
どうしても必要なときは関係ありませんが
「どっちでもいいかな」「いつでも買えるしな」的な物は無理に買いあがりません。
先に手をあげた人に譲る、というような雰囲気です。
しかしながら、品物を出している売り手は買いあがって欲しいわけです。
そして売り手にも顔なじみになっている人もいて、これがまた気を使います。
あまりに安い値段言うと気を悪くされるかな、と思うと不必要に値段を出さないんですね。
今日、ある樹について安い値段の買値が入りました。
売り手は私の方へ「もうちょっと買いあがってくださいよ~」と頼んできます。
いい樹で安かったし買いあがってもよかったんですけど、ここで先客への遠慮が少し出ます。結局買いあがらなかったら落札されずに残ってしまいました。
売り手は荷物を持って帰りたくはないので、セリ後に改めて頼んできます。
「植田さん、少しでいいから取ってもらえませんか・・・」
私は二つ返事で「いいっすよ」とお答えします。
その後、売り手の人が言われていました。
「ありがとうございました。結局、皆さんにお願いして買っていただいたんですよ。値段は皆さん何も言われないんですけど、セリのときに買いあがっていただけないんですよね。」
そうなんです。
先客への遠慮もあってその場では買いあがらないんですけど、後で直接頼まれたらエエ格好して買ってしまうんですね。
ビジネスですけど、やはり義理人情も欠かせない。
そんな植木市の一場面でした。